2016年10月29日土曜日

認知症の症状が急速に進んできた人が2人


 このところ、認知症の症状が急に悪化したひとりの人がいます。 

きっかけは、歩行状態が不安定になってきていたところ 転んで、頭を強く打ってしまったのです。 

その人は、92歳。

足が丈夫なほうで、随分よく歩いていたし、働き者で 常に、何かしていないと落ち着かないので、

洗濯物をたたんでいただいたり 折り紙で、何かを折ってもらったり 毎日、「お仕事」と称して、やっ

てもらうことがあったのですが、 頭を強く打ってからは、何もできなくなってしまったのです。

  
しばらくは、ボーっとしていましたが、最近はまた元気になって歩き回ろうとするのですが、

 またいつ転ぶかわからないので、職員がピリピリして見守っています。

 ただ、今まで出来たことは、何もできなくて、食事も手で掴んで食べてしまうので

食事介助が必要になってきました。

 

  もう一人の人は、妄想、徘徊がどんどんひどくなって、特に夕方、食事が終わって 

食後の薬を担当職員から服薬されても、

「飲んでいない」「私には何もしてくれない」 「いじわるされた」と言って怒って徘徊するのが

毎日の日課です。

9時から10時頃に睡眠につくまで、職員が振り回されます。  

意味不明なことを言い出して、歩行状態がとても不安定なのに、座っていないで

ずっと徘徊するので、私の仕事はついて歩くしかありません。

「あんたなんか帰って」と言ったかと思うと「もっと一緒にいて」と言ったり・・・    


このような認知症の人を、時給840円の、ただのパートの仕事の人間が支えています。

ただのパートなら他の仕事のほうが気がラクだと思いますが・・・ 

介護の仕事は、世間では、「仕事がきついわりに、給料が安い」と言われていますが

本当にそうです。



ネットを見ていると、

「ネットビジネスで巨額を稼いで、不労所得で趣味三昧・・・遊んで暮らしている」

などとネットで発信している人がいますが、こういう現実社会をどうみているのでしょうか?

認知症になってわからなくなってしまったら、誰かが介護するしかないのですから。